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補聴器は医療費控除になる?「診療情報提供書」と認定補聴器専門店が条件|年金暮らしでも申告するか・戻る額の目安(国税庁の資料で確認)

公開 2026.10.23

補聴器は医療費控除になる?「診療情報提供書」と認定補聴器専門店が条件|年金暮らしでも申告するか・戻る額の目安(国税庁の資料で確認)

この記事のポイント

  • 補聴器は、医師が診療のために必要と認めたとき、医療費控除の対象になります
  • 条件は、補聴器相談医が書く「補聴器適合に関する診療情報提供書」と、認定補聴器専門店での購入
  • 控除額は、年間の医療費の合計から10万円を引いた額(総所得金額等が200万円未満の人はその5%を引く)
  • 年金だけで確定申告がいらない人も、医療費控除を受けるための申告はできます
  • 診療情報提供書の写しと領収書は、税務署に求められたときのために保管します

補聴器は、医療費控除の対象になるのか

夫

補聴器を買うと、税金が戻ると聞いたんだが。

市役所の人

はい。ただし、お店で買ってすぐ、というわけにはいかないんです。先に耳鼻咽喉科で、書類を書いてもらう必要があります。

国税庁は、医師による診療や治療のために直接必要な補聴器の購入費用で、一般的に支出される水準を著しく超えない部分は、医療費控除の対象になるとしています(国税庁「補聴器の購入費用に係る医療費控除の取扱いについて(情報)」・国税庁 No.1122)。

  • 補聴器が診療のために直接必要かどうかは、診療している医師の判断によります
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸とうけい部外科学会が認定した補聴器相談医が、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」で、補聴器が必要だと証明している場合に、対象になります
  • 「一般的に支出される水準を著しく超えない部分」までが対象です。とても高い機種は、全額が対象にならないことがあります

3つの手順

  1. 補聴器相談医のいる耳鼻咽喉科を受診して、問診と検査を受けます。補聴器が必要だと判断されたら、診療情報提供書を書いてもらいます
  2. その書類を持って、認定補聴器専門店へ行き、補聴器を買います。お店から、診療情報提供書の写しと領収書を受け取ります
  3. 確定申告で、医療費控除として申告します

(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「補聴器購入者が医療費控除を受けるために」)

「どこで買ってもいい」わけではありません

学会の案内には、認定補聴器専門店または認定補聴器技能者がいる店以外で買った補聴器は、医療費控除を受けることができないと書かれています。ネットや量販店で買う前に、その店が認定補聴器専門店かを確かめてください。診療情報提供書は、買う前にもらいます。

  • 税務署から求められたときのために、診療情報提供書の写しと領収書を保管します
  • 領収書は、確定申告の期限などから5年を経過する日まで、求められることがあります(国税庁の案内)

いくら戻るか:控除額と、所得税の目安

医療費控除の金額は、次の式で計算します(国税庁 No.1120)。

(実際に支払った医療費の合計額 − 保険金などで補てんされる金額)− 10万円(最高200万円)

  • 総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく、総所得金額等の5%を引きます
  • 医療費は、補聴器だけでなく、通院費や薬代、歯の治療なども足せます(同じ年の1月1日〜12月31日に払ったもの)

補聴器の値段別の、控除額

ほかに医療費がないとして、補聴器の値段別に、控除額を計算しました(このサイトの計算)。

補聴器の値段控除額(10万円を引く)控除額(総所得金額等が120万円の人・6万円を引く)
15万円5万円9万円
20万円10万円14万円
30万円20万円24万円
40万円30万円34万円

所得税が減る額の目安

控除額が決まっても、そのまま戻るわけではありません。控除額に税率をかけた分だけ、所得税が減ります。所得税の税率は、課税される所得金額が194万9,000円までなら5%です(国税庁 No.2260)。

控除額税率5%の人の、所得税が減る額
5万円2,500円
10万円5,000円
20万円10,000円
30万円15,000円
  • 復興特別所得税(その年の基準所得税額の2.1%)を合わせて申告するので、実際の額はこれより少しふえます
  • 税率が10%の人は、減る額はこの2倍になります
  • 住民税は、別に市区町村に申告が必要な場合があります(国税庁の案内)。くわしくは市区町村に聞いてください

年金暮らしでも申告するか

妻

年金だけだと、確定申告はいらないって聞いたけど、医療費控除はどうなの?

市役所の人

申告がいらない人でも、医療費控除を受けるための申告はできるんですよ。

国税庁の案内では、次の2つにあてはまる人は、確定申告をしなくてよいとされています(国税庁 No.1600)。

  • 公的年金等の収入金額が400万円以下
  • 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下

ただし、医療費控除などで、所得税の還付を受けるための確定申告は、できます(同じ案内)。

  • 還付を受けるには、源泉徴収された税額がある必要があります。国税庁は、源泉徴収税額や予定納税額があり、還付を受けるには、確定申告が必要だと書いています
  • 年金から所得税が引かれていない人は、所得税の還付がない場合があります。自分の年金から引かれた税額は、源泉徴収票で確かめてください
  • 住民税の申告が必要な場合があります。市区町村に聞いてください

税務署や耳鼻咽喉科でそのまま聞けること

  1. 補聴器相談医がいる耳鼻咽喉科は、近くにありますか
  2. 診療情報提供書は、いつまでにもらえば、今年の申告に間に合いますか
  3. 年金から引かれた所得税は、いくらでしたか(源泉徴収票を見せて確かめる)
  4. 補聴器と、通院の交通費は、一緒に医療費控除に入れられますか

補聴器の購入費に出る市町村の助成は、ホジョトクの補聴器の補助金がある市町村 全国一覧で調べられます。

よくある質問

補聴器は医療費控除になる?

補聴器相談医の診療情報提供書があり、認定補聴器専門店で買った場合に、対象になります。

診療情報提供書は、あとからでももらえる?

学会の案内では、先に受診して書類をもらい、それを持って専門店に行く順番です。買ったあとの扱いは、税務署に確かめてください。

ネットで買った補聴器は?

認定補聴器専門店・認定補聴器技能者以外から買った場合は、対象になりません(学会の案内)。

年金だけの人は?

確定申告がいらない人でも、医療費控除の還付申告はできます。ただし、源泉徴収された税額がないと、所得税の還付はありません。

補聴器の助成金とは別?

別の制度です。自治体の助成金は、補聴器の購入費の助成金の記事を見てください。

まとめ

  • 補聴器は、診療情報提供書と認定補聴器専門店がそろえば、医療費控除の対象
  • 控除額は、医療費の合計から10万円(所得が少ない人は総所得金額等の5%)を引いた額
  • 年金だけでも、医療費控除の還付申告はできる
  • 書類の写しと領収書は、保管しておく

内容は2026年10月5日に、国税庁と日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の公式ページで確かめました。

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